先天性心疾患でお悩みの方へ

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先天性心疾患とはどのような病気ですか?

生まれつきの心臓の病気で軽いものから重症のものまで病気の種類・組み合わせは多岐にわたります。治療は手術が基本となり、一部はカテーテル治療が可能です。

先天性心疾患の方がお悩みになる症状を教えてください

先天性心疾患の治療は手術が基本になります。手術は1回ですべて治せる場合もありますが、段階的に手術を繰り返すことも少なくありません。昔根治術と呼ばれた血液の流れを正常に近い形にする手術を、今は最終手術などと呼んでいますが最終手術前の患者様に対しては、食が細く体重が増えない、風邪をひきやすい、元気がない、段階的手術後の回復が遅い、長引く咳や便秘や下痢に対して漢方治療が有効です。最終術後も術後の回復を助けるのに有用です。また、術後しばらくたってからも胸痛、動悸、息切れをはじめとした様々な症状が出ることがありますが、心臓の薬を内服しているので他の病院にかかりにくかったり、手術を受けた病院にかかっても聴診等の診察所見・胸部レントゲン写真・心電図・血液検査・心臓超音波検査などを受けても術後の経過はよいと説明を受け、様子を見ることになるようなときにも漢方治療は有効だと感じています。

現在の治療と同時に漢方治療も可能ですか?

先天性心疾患自体は治療成績が上がったとは言え、診断治療の難しい疾患です。手術も適した時期に適した手術方法が求められますので、現在の治療を中止したり、手術を延期することは危険ですので、同時に漢方治療を受けることが必要です。

先天性心疾患に漢方はどのような効果がありますか?

現在、先天性心疾患の患者様に対して普通に漢方治療が行われることはほとんどありません。それは漢方治療のことをよく知っている小児循環器医がいないからです。私は東京女子医科大学心臓血圧研究所で研修を行い、先天性心疾患の診断・治療を行っていた中でなかなか症状の良くならない患者様を経験することが度々ありました。聴診等の診察所見・胸部レントゲン写真・心電図・血液検査・心臓超音波検査、ある時は造影CT検査かカテーテル検査まで行っても先天性心疾患術後としての経過はよいと考えられ、「安心してください。診察結果と検査結果は問題ありませんよ」と説明しますが、症状はなくなりません。そのような患者様に漢方治療を併用したところ症状が嘘のように消えたことを経験し、漢方の勉強を始め、漢方専門医を取得し現在に至っております。漢方薬は作用機序が西洋薬と異なりますので、漢方と小児循環器の両方の知識のある医者が見ていく上では併用可能で、私の経験では特に副作用も経験していません。希望される患者様には、ぜひ現在の治療に漢方を併用することをお勧めします。